宝くじの歴史を彩ってきたなつかしの宝くじ。宝くじは大きく分けると「開封くじ」と「被封くじ」の2つのタイブに分かれます。タイプごとに歴史を振り返ってみましょう。
天保の禁令以来、戦中の「勝札(かちふだ)」(20年7月)を経て、戦後いちはやく発売されたのが、この政府第1回宝籤。“漢字くじ”とも呼ばれニセモノも出るほどの人気でした。
政府第4回に登場した2枚つづりの初のシートくじ。たばこ引換券(6枚でたばこ10本)がくじ券に印刷されたので”たばこくじ”ともいわれました。この後、異価格シートくじなど種々のシートくじが発売されました。
試合の勝敗と、得点合計(下1ケタ)とによって、当せんを決め、売り上げの50%を当せん者に均等に配分したもので、プロ野球・都市対抗野球を対象に、後楽園・西宮球場などで発売されました。
特定レースの出走馬に、あらかじめ抽せんで決めた0から9までの枠番号をつけて競走させ、1着馬の枠番号を、下1ケタの当せん番号とし、その他のケタ番号は、抽せん機による抽せんで決めたもので、八王子競馬場その他で発売されました。
大相撲の本場所で、毎日、好取組3つを選んで「相撲籤」の対象としました。この勝敗予想は、1~8までの8種類の組み合わせ型ができるので、取組の結果、予想型が的中した者について、さらに抽せんを行って1、2、3等の当せんを決めたものです。
10カ月間に7回の抽せんが楽しめ、しかも、満期総当たり(35円)という債券式宝くじでした。1枚100円で、最高の満期賞金でも僅か1万円であったため、あまり人気が出ませんでした。
点線部分を切り取り、開封すると番号が現れ、掲出されている当せん番号表と対比すれば、その場で、"当たり""はずれ"がわかる即決くじ。
正方形を二つに折って糊付けした三角形の被封くじです。下図は、この形式の初めての住宅くじ(第5回東京都宝くじ、23年10月)で、即決と、後日抽せん併用の二段抽せん方式でした。
三角籤 | 三角籤第2次抽せん券 |
番号の代わりにクローバーの図柄が印刷され、四つ葉のクローバーの数で等級が決まるものです。
東劇その他の劇場内で販売された即決くじで、興行打ち上げの千秋楽に、抽せん機による第2次抽せんも行われ、後の「ダブルチャンスくじ」のはしりともいえるものです。
番号の中の“7”の個数と、そのケタ位置とで等級が決まるものです。
貿易再開・救国貯蓄運動の一環として発売され、1等2千円以下総当たりの即決くじで、賞金は、貯蓄券で交付されました。当せん番号の決定に、伝書鳩を用い、大変な人気を集めました。
封を切ると、3ケタの数字票1個、1ケタの数字票2個が印刷されており、これを組み合わせて4ケタまたは2ケタの当せん番号ができれば当たりとなるもので、この新趣向が大変人気を呼びました。